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原発輸出
2011/12/09 13:01 【共同通信】

原子力4協定発効へ、参院で可決 ヨルダンなど原発輸出促進
 ヨルダンなど4カ国に日本の原発輸出を可能にする原子力協定は9日、参院本会議で民主、自民両党などの賛成多数で可決、承認された。相手国はいずれも承認を済ませており、協定は来年1月にも発効する。承認は3月の東京電力福島第1原発事故後初めて。

 政府が後押しする国際原子力ビジネスに弾みがつく一方、事故を踏まえた「脱原発依存」方針に矛盾するとの批判が強まりそうだ。

 相手国はヨルダンのほかロシア、韓国、ベトナム。協定は原子力関連の資機材供与や技術移転について取り決めており、平和利用への限定や第三国への移転規制が盛り込まれている。



金曜日ニュース
徹底討論を避けた外務省、経産省、財務省
―ベトナムへの原発輸出に異議続出


http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=1465



【中日新聞】
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2011120302000017.html
原発政策 国内外で使い分けるな
2011年12月3日

 衆院外務委員会が原発輸出に道を開くヨルダンなど四カ国との原子力協定案を可決した。今国会で承認される見通しだが、福島の検証も終わらぬうちに輸出では国際社会への説得力に欠ける。

 東京電力福島第一原発が今なお冷温停止に至っていないにもかかわらず、野田政権は原発輸出にこだわっている。協定締結の相手国はヨルダン、ベトナム、ロシア、韓国で、核物質を輸出入する際、軍事転用を防ぐことが目的だ。衆院での質疑は国の内と外で原発政策を巧みに使い分ける姿を鮮明に映し出した。

 野田佳彦首相は「福島の教訓や知見を国際社会で共有することが日本の責務」と語り、「事故後も日本の原発を求めてくる国があり、ならば最高水準の技術で協力していく」と力説した。

 一方で玄葉光一郎外相は「日本は原発を新増設する状況になく、政府内で段階的な依存度引き下げを共有している」と述べている。国内の新増設には腰を引き、海外には売り込む。こうも国の内外で落差があっては、国際社会から信頼を得られるか疑わしい。

 特にヨルダンは日本と同じ地震国で、原発に不可欠な冷却水の確保が難しい内陸部の乾燥地帯が予定地だ。八月の通常国会で参考人から指摘され、継続審議になったのに、政府は原発の専門家を派遣しての調査もしていない。

 立地場所の周辺は、首都アンマンなどの大都市やヨルダンの半数の工場が集中しており、立地の適否すら確かめずに協定を優先させては怠慢のそしりを免れない。

 輸出相手国の多くは新興国で、原発の資機材だけでなく運転・保守管理も日本に求めているが、事故が起きた際の責任の所在は明確になっていない。そのリスクを回避する「原子力損害の補完的補償に関する条約」への加盟も、福島後に慌てて検討するお粗末さだ。

 原発は一基五千億~六千億円の大型商談で、人口減少で需要が縮む日本に代わって外需を取り込む新成長戦略の一環でもある。

 原発メーカーの東芝、日立製作所、三菱重工業はリトアニアやトルコなどとも受注交渉を進め、政府も協定を結べば原子力ビジネスの海外展開が可能になるとの見解を示している。

 日本経済の再生に輸出拡大は有効な手だてだが、首相は福島の事故の検証が道半ばなのに教訓をどう生かすというのか。安全確保があいまいでは、立ち止まることも選択肢の一つに加えるべきだ。



【読売新聞】

原子力協定 原発輸出へ国会の承認を急げ(12月3日付・読売社説)
 日本とヨルダン、ベトナムとの原子力協定承認案が、衆院外務委員会でそれぞれ可決された。

 両国へ原子力発電所を輸出する前提となる協定である。両国は承認手続きを終えている。日本も、今国会中の承認を実現し、早期に発効させる必要がある。

 協定は、核物質の平和利用や第三国への移転制限などを明記している。発効すれば、原発輸出のほか、原子力技術の提供、専門家の育成などの協力が可能となる。

 協定承認案は、先の通常国会に提出されたが、福島での原発事故後、与野党から慎重論が出たため、継続審議となっていた。

 野田首相が、衆院外務委で「日本の高水準の技術がぜひ欲しい、という国がある。そうした国の原発の安全性が高まることに貢献するのは意義がある」として、早期承認を求めたのは妥当である。

 ヨルダンの原発は日本・フランス連合とロシアなどが受注を争っている。ヨルダンは日本の技術を評価し、事業者選定に向けて、年内の発効を促しているという。

 ベトナムは日本からの原発輸入を決めている。10月に来日したズン首相は「世界で最も安全な原発を建ててほしい」と語った。

 中国などの新興国や途上国では事故後も、原発新設の機運は衰えていない。安全性に関する技術やノウハウをそうした国々に提供することは、事故を起こした日本の信頼回復につながろう。

 原発を輸出すれば、結果的に、資源が乏しい国々の発展を支えることにもなる。

 原発輸出は1基3000億~4000億円規模の巨大ビジネスであり、政府の成長戦略の大きな柱の一つだ。政府は、国際協力銀行の融資など万全の支援策で民間を後押ししなければならない。

 さらに、海外から受注すれば、運用や補修への協力を長期間求められる公算が大きい。

 日本は、今後も技術水準を高め、専門家を育成することが必要である。原発から完全に撤退する、と各国から誤解されないようにすべきだ。

 衆院外務委では、韓国、ロシアとの原子力協定承認案も可決された。韓国は、日本に機材や技術の移転を求めている。

 ロシアとの協定は、将来、日露両国によるウラン濃縮事業での連携を可能とする。

 協定は、原発輸出の促進だけではなく、国際的な原子力の平和利用にも寄与する。そうした視点も忘れるべきではない。
by Addionuke | 2011-12-12 12:28 | 関連ニュース
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