イタリアから「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」に寄せられた賛同の声を紹介します。
(by Centro di documentazione "Semi sotto la neve") マリーナ・フォルティさん(イタリアの日刊紙「イル・マニフェスト」記者、外国特派員) 私たちは、25年前にウクライナで起こったチェルノブリリ原発事故で、放射性降下物(死の灰)は政治的な国境を越えて拡散することを学びました。西ヨーロッパ全域を含む広い範囲に影響が及びました。原発事故のピーク時のみならず、その後も続く放射能汚染という意味でも放射能がいかに危険なものであるかを、学びました。再びこんにち、世界有数の技術先進国である日本で起きてしまった福島の原発事故は、原子力産業が本質的にいかに安全ではないか、ということを示しています。 イタリア国民は1987年と本年の二回、国民投票により原子力発電の再開を否決しました。本日、私は日本の皆様にお見舞いを申し上げるとともに、私たちが手を携え、この恐ろしく危険な産業を廃止できることを願っております。 ステファニア・ディヴェルティートさん(日刊紙「メトロ」編集委員、ジャーナリスト) みなさん、こんにちは。環境ジャーナリストのステファニア・ディヴェルティートです。 イタリアでは、昨年、前ベルルスコーニ政権の新しい原発建設の決定をめぐって原子力エネルギーが大いに話題になりました。 みなさんも多分ご存じだと思いますが、イタリアは1987年、すでに民主的な国民投票を通じて原子力にNOと言っています。 ところが、イタリア政府は近年、この国民の意思表示を完全に無視し、フランスの企業とビジネスを展開し始めたため、去る6月に新たな国民投票を行なう必要が生じたのです。 今回の国民投票では、1987年の時とはちがって、普通の市民をも巻き込む議論が巻き起こりました。 論じ方も、単に「イエス」か「ノー」か答えるのではなく、「なぜか」という実際的な問いに刷新されました。「なぜ」ほかではなくそれを選ぶのか? 太陽エネルギーも再生可能エネルギーもある今、「なぜ」巨額の金を原子力につぎ込むのか? 本当に原子力に代わるものはないのか、といった問いです。 原子力推進派は、新聞、雑誌、広告などあらゆるメディアを駆使して、議論に影響を及ぼそうとしました。けれども、反原子力の活動家たちは(脱原発に)「イエス」と投票すべき理由を伝えるのにインターネットを使い、運動に奔走したのです。 実をいうと、フクシマの事故の影響は、反原発運動にとって決定的でした。フクシマが起きて、原発の危険に対する恐怖がより広く共有されるものとなったからです。ヨーロッパの原発のおかれている状況もまた考慮されました。 日本での出来事が、イタリアの反原発キャンペーンにとって援軍になったと言えると思います。それで、イタリア人は、もう一度改めて原子力にノーと投票をしたのです。 反核運動が世界レベルで協力しつながることがいかに重要か、私は信じて疑いませんし、これからもずっと応援していくつもりです。 原子力推進派は、新しい戦略を準備していますし、彼らは決して諦めはしないでしょう。 だから、わたしたちも、決して諦めるわけにはいきません! アンジェロ・バラッカさん(フィレンツェ大学物理学教授、反核活動家) 日本の人々は、軍事利用及び(偽りの)平和利用の両方における「核の時代」の犠牲になった被害者です。その犠牲を、原子力エネルギーの利用を今すぐ、そして永久に世界のあらゆる場所で終わらせるために、一人一人の市民の意識をはっきりと目覚めさせ動かすものへと転換しなければなりません。 明日では、手遅れかもしれない。原発事故、核実験、そして放射能汚染は、取り返しがつかない形で無責任に地球を蝕み、人類の安全と健康を脅かしています。核拡散は、コントロールできるものではないのです。核のホロコーストは、不気味なくらい目前に迫っています。 原子力エネルギーに対する反対の声は世界中で高まりつつあります。 原子力というのは市場には不向きなエネルギーで、とんでもない公的資金による援助があってはじめて成り立ち、それがもたらす恐るべき被害について限られた補償しかできない代物です。 重要な国々がすで段階的な脱原発を決定しています。イタリアの国民は、二度にわたって原子力計画に断固たるNOの意志表示をしました。 もし、日本が原発計画をきっぱり撤回する決定をすれば、原子力にとっては致命的な打撃となるでしょう。現在、日本にある54基の原発のうち稼働しているのは6基だけですが、それによる深刻な問題は生じていません。再稼働は断じて許せません! だいたい日本には、再生可能エネルギーの分野で大きな将来性があるのですから。 いずれにせよ、地球の存続と私たちの健康な生活のためには、世界中で省エネに励むことが求められています。みんなで力を合わせれば、きっとできます。世界会議が実り豊かなものになりますように! アルベルト・ゾラッティさん(NPO Fair 温暖化対策・国際経済担当、ジャーナリスト) 昨年6月にイタリアで原子力エネルギーにNOをつきつけたイタリアの国民投票は、現状の経済発展のモデルを変革するのに、市民の参加と社会運動が担う役割がいかに重要かを示してくれました。 この先、人類が強いられる挑戦は、とてつもなく大きいものです。その筆頭に挙げられるのが、地球を近い将来、私たちがこれまで馴染んできたものとは異なる姿にしてしまう危険を孕んだ気候変動の悲劇です。市場とみんなのものである資源の商品化、そして、限りない成長を基盤にした発展のモデルは、社会正義に反し、持続可能でないばかりではありません。地球上の生命とも全く相容れないものなのです。 原子力エネルギーは、深刻な問題の偽の解決策でしかありません。温室ガスの削減や、国際関係に緊張をもたらし感興を汚染するエネルギー資源の有効な利用への貢献度は微々たるものです。それどころか、核廃棄物という恐ろしい遺産というおまけつきです。それを処理する方法は、今日に至るまで巨額を要する保管場所以外に見つかっていませんし、原子力発電所の廃炉にも同様に巨額の費用がかかるのです。 「考え直すべきは、経済発展のモデルのほう。原子力は何も解決してはくれないし、根源から取り除くべき問題だ」というのが、昨年の6月、わたしたちがイタリアから世界中に向けて発信しようとしたメッセージです。
by addionuke
| 2012-01-07 10:57
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